13:30-13:40 |
開会挨拶 |
渡辺 義夫
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13:40-14:10 |
「軟X線共用ビームラインにおける光電子分光法と発光分光法」 |
室 隆桂之 (高輝度光科学研究センター)
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SPring-8では、BL25SUとBL27SUの2本の軟X線共用ビームラインに光電子分光法を用いる実験ステーションが設置され、それぞれに特徴のある電子状態分析が行われています。BL25SUでは、電子バンド構造の観測が可能な角度分解光電子分光(ARPES)が可能です。また、BL27SUの装置では光電子分析器に加えて発光分光器も装備されていることが特徴で、光電子分光では難しい絶縁体試料の電子状態分析も発光分光で行うことができます。講演では、これらの実験装置と適用例を紹介します。
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14:10-14:40 |
「軟X線磁気円二色性測定による応用磁性材料の磁気評価技術」 |
中村 哲也 (高輝度光科学研究センター)
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円偏光軟X線を利用すると、X線磁気円二色性(XMCD)と呼ばれる磁気光学効果によって、磁性体中に含まれる特定元素の磁気状態に関する情報を選択的に得ることができます。軟X線固体分光ビームライン(BL25SU)では、XMCDを用いて応用磁気材料(ハードディスク磁気ヘッド、永久磁石材料など)の研究が盛んに行われています。本講演では、XMCD実験で得られる磁気情報について具体例を示しながら紹介いたします。
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14:40-15:00 |
(休憩) |
15:00-15:30 |
「エネルギー分光型光電子顕微鏡(SPELEEM)を用いた物質科学研究の現状」 |
小嗣真人 (高輝度光科学研究センター)
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BL17SUに設置されたSPELEEMは、高い空間分解能をもち、3つの異なるエネルギー分光モード(実空間モード・エネルギー分散モード・角度分解モード)でオペレートすることができます。そのため、磁気イメージング、NanoXAFS、局所XPSや光電子二次元放出パターンなど、固体表面の様々な情報を観測することができるようになっています。これを活用して、現在は磁性体の磁区構造や、試料の局所的な化学結合状態、局所電子構造が得られています。本公演では、SPELEEMを活用した実施例の紹介を行います。
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15:30-16:00 |
「軟X線光化学ビームラインにおける、軟X線吸収分光測定技術の現状」 |
為則 雄祐 (高輝度光科学研究センター)
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軟X線光化学ビームライン(BL27SU)は、180~2800eVの広い軟X線領域の光を供給しており、多様な軽元素の吸収端で実験が可能です。本ビームラインでは気相孤立試料から固体試料まで、軟X線吸収分光法を利用した様々な研究が実施されています。本講演では、高分解能・広領域軟X線を利用して実施されている、軟X線吸収分光測定技術の現状とその利用例を紹介いたします。
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16:00-16:30 |
「赤外放射光による微小領域分光の展開」 |
森脇 太郎 (高輝度光科学研究センター)
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通常実験室光源に比較して、高い輝度と偏光度をもつ赤外放射光の有効な活用は、赤外顕微鏡による微小領域分光です。 繊維、毛髪、高分子などへの利用例を紹介いたします。
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16:30-16:40 |
閉会の挨拶 |
永田 正之 (JASRI)
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16:40-16:50 |
アンケート記入など |
17:00-19:00 |
技術交流会 メルパルクOSAKA 5F ラシェノウ 研究会に引き続き技術交流会を実施致します。名刺交換、技術相談、意見交換等 ご自由に参加戴き交流の場として御活用下さい。(参加費:1000円) |