SPring-8 金属材料評価研究会(第10回)
-最近の注目技術紹介-
大型放射光施設 SPring-8の放射光は一般の実験室X線に比し、高輝度、高平行性、高エネルギーなどの特徴を有す。中でも非破壊にて、金属の内部または透過測定が可能、相変態、ひずみなどのその場測定が可能等の特徴を活かし、金属材料の分野でも幅広く活用されている。今回は放射光測定技術を用いて、新しい課題分野にチャレンジされている注目技術をご紹介する。
主 催:
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SPring-8利用推進協議会 研究開発委員会 |
共 催:
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(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI) |
協 賛:
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(一社)軽金属学会、(一社)日本鉄鋼協会、(公社)日本金属学会、(一社)日本機械学会、 (公社)応用物理学会、(公社)日本材料学会、光ビームプラットフォーム |
日 時:
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2015年2月6日(金) 13:00~16:55(研究会) 17:00~18:30(技術交流会) |
会 場:
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研究社英語センタービル 地下2階大会議室 (技術交流会:地下1階 中会議室) 〒162-0825 新宿区神楽坂1-2 電話:03-3269-4331 JR中央線飯田橋駅 西口、または地下鉄飯田橋駅 B3出口より徒歩3分 アクセスマップ: http://www.kenkyusha.co.jp/modules/11_meetingroom/ |
プログラム | ||
13:00~13:05
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はじめに | 鈴木 謙爾(東北大学名誉教授) |
13:05~13:55
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レーザーによる金属表面加工技術の実用化とその解析研究 -放射光~X線自由電子レーザー 【閲覧制限有り※】 ※ SPring-8利用推進協議会会員のみ閲覧可能。会員の方はパスワードを入力して ご覧ください。パスワードが不明な方はメールにてお問い合わせください。 |
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佐野 雄二(JST) | ||
パルス状のレーザーを金属材料に照射して表面に圧縮の残留応力を導入し、き裂の発生および進展を抑制する技術(レーザーピーニング)を開発・実用化してきた。SPring-8では、CTおよびラミノグラフィーにより材料内部のき裂を可視化し、き裂進展の抑制効果を確認した。またSACLAでは、レーザーピーニングによる高速の塑性変形挙動を明らかにするため、超高速XRD(ポンプ&プローブ)を実施してきた。本報告では、これらの解析研究の概要を紹介し、プロセス開発における放射光およびXFELの有用性を議論する。 | ||
13:55~14:35
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高温酸化アルミナ皮膜の生成・相変態におよぼす種々の因子 ~初期酸化皮膜から安定アルミナ皮膜への遷移~ |
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林 重成(東京工業大学) | ||
アルミナ皮膜を形成する耐熱・耐酸化合金を高温酸化すると、酸化初期に準安定アルミナ相が形成し、その後安定なα−アルミナ相へと相変態する。準安定アルミナ皮膜は高温での保護性に劣ることから、短時間でα−アルミナ皮膜へと相変態させることが望ましい。SPring-8の放射光および時間分解能に優れた二次元検出器を用いたin-situ高温X線回折実験を用いて、高温酸化中に形成するアルミナ皮膜の準安定−安定相変態におよぼす合金元素および雰囲気の影響を検討した結果を紹介する。 | ||
14:35~15:15
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2相ステンレス鋼の静的引張特性と中性子線・放射光実験 | |
土田 紀之(兵庫県立大学) | ||
2相ステンレス鋼は結晶構造の異なるフェライトとオーステナイト組織からなり,中性子線や放射光を利用することで、マクロな変形挙動における各構成相の役割について議論することができる。本研究では、2種類の2相ステンレス鋼を用いて、中性子線・放射光実験を行った。相間や結晶粒間の応力差の観点から、2相ステンレス鋼の引張変形挙動の違いや特長について紹介する。 | ||
15:15~15:25
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休憩 | |
15:25~16:05
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母相オーステナイトの局所応力場と変形誘起マルテンサイト変態の関係 | |
柴田 曉伸(京都大学) | ||
変形誘起マルテンサイト変態は変態誘起塑性 (TRIP) の素過程であり、非常に重要な固相反応である。本講演では最近SPring-8 BL28B2にて開発された局所応力場測定技術であるEXDM (Energy-dispersive X-ray Diffraction Microscopy) を利用して、母相オーステナイト結晶粒内の局所応力場を直接測定し、局所応力場と変形誘起マルテンサイト変態の関係を調べた結果を紹介する。 | ||
16:05~16:45
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放射光ラミノグラフィーによる介在物起点の転動疲労き裂進展挙動の観察 | |
牧野 泰三(新日鐵住金株式会社) | ||
高強度鋼の転動疲労特性には介在物が大きな影響を及ぼすことが知られている。長寿命化のためには介在物を起点とした鋼材内部の疲労き裂発生および進展挙動を正確に把握する必要がある。本講演では、SPring-8の放射光X線イメージングの一種であるラミノグラフィーを活用して介在物や微小欠陥を起点に生じた転動疲労き裂やはく離の観察を行い、その3次元形状およびこれら損傷が成長する様子を可視化した結果を紹介する。 | ||
16:45~16:55
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閉会挨拶 | 山川 晃(JASRI) |
17:00~18:30
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技術交流会 (地下1階 中会議室) |
定 員:
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70名(聴講無料、定員になり次第締め切ります。 |
申 込:
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申込みは締め切りました。 ※当日受付もしております。参加ご希望の方は直接会場へお越しください。 |
申 込 締 切:
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申込みは締め切りました。 |
技術交流会:
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参加費 (1,000円) 名刺交換、講師、JASRI職員との対話の場としてお気軽にご参加下さい。 |
[申込み先] | e-mail:kinzoku@spring8.or.jp FAX 0791-58-0830 |
[問合せ先] | 産業利用推進室 橋本 保(hashimot@spring8.or.jp) SPring-8利用推進協議会研究会 事務局 (suishin@spring8.or.jp) 〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1 TEL:0791-58-0924、FAX:0791-58-0830 |
SPring-8利用推進協議会HP URL http://www.jasri.jp/iuss/(活動状況など) |